
stem cell
幹細胞とは
幹細胞は未分化状態の細胞で、自己複製能力があり人体を構成する210種類余りの組織細胞へ分化する能力を持つ多分化能細胞です
再生医療で用いられる細胞は「幹細胞」です。
幹細胞は、わたしたちの体を作る様々な細胞を作り出す能力と自分とまったく同じ能力を持った細胞に分裂することができるという能力を持つ細胞です。
損傷した部分の性質や機能をまるでコピー機のように分化・複製し失った機能を回復させていきます。
01 幹細胞の特徴

- 自己複製能力(Self-Renewal) : 幹細胞は同じ形態と能力を持つ幹細胞を作り出すことが可能です
- 分化能力(Differentiation) : 幹細胞が人体の必要により構造及び機能が特殊化される現象で、分化していない状態で存在してい
た幹細胞が人体の必要な他の組織に変化する能力を持っています - ホーミング効果(Homing Effect) : 幹細胞を静脈内投与すると、損傷を負った部位へ幹細胞が自ら到達する能力を持っています
02 幹細胞の機能

- 傷の治癒 : 損傷した細胞を再生
- 分化機能 : 損傷した細胞に分化し、正常細胞へ再生
- 周辺分泌物信号 : コラーゲン、ホルモン等の成長因子を促進し、人体内の組織を改善
- 免疫調節 : 免疫関連臓器の機能を正常化し、免疫調節
- 死滅細胞防止 : 人体内の細胞の死滅を防止
- 血管新生による血液の供給 : 損傷した血管を再生し、正常に血液が供給できるようにする
03 幹細胞の種類

- 胚芽幹細胞 (Embryonic Stem Cell) : 卵子と精子が受精され14日が経っていない胚芽期の幹細胞で、全ての種類の細胞や組織に成長することができます
- 成体幹細胞(Adult Stem) : 人体の様々な組織に存在する未分化状態の細胞で、骨髄、脂肪、臍帯血等から得られ、必要な組織に分化します
- 逆分化幹細胞(Induced Pluripotent Stem) : 完全に成長した特定の体細胞の遺伝子を操作し、細胞の分化を逆分化させて作った幹細胞です
脂肪幹細胞の優位性

胚性幹細胞はすべての種類の細胞に分化が可能です。
また、脂肪、臍帯血、骨髄などから抽出する成体幹細胞は、倫理的問題と癌発病の危険なく安全に利用できます。
その中でも脂肪幹細胞は、他の成体幹細胞に比べて多量の細胞抽出が可能な点をはじめ、多くの利点を持ちます。
成体幹細胞の宝庫 :「脂肪」
簡単な脂肪採取によって少量の脂肪組織から多量に抽出できる脂肪幹細胞は、免疫学的問題がなく再生医学の研究および治療剤の開発に非常に理想的です。特に、腹、尻、太ももなどから抽出した脂肪から中間葉幹細胞(Mesenchymal Stem Cell) が最も多く得られます。
フレッシュ幹細胞治療の大きなメリット
細胞の活性を最大限に発揮するフレッシュ幹細胞治療は
細胞を冷凍保存することなくすぐに治療に利用するため、細胞の生命力を維持しながら治療を行うことが可能です。
近年の研究では、治療の最初にフレッシュ幹細胞治療を使用した方が高い効果が期待できると報告され早期の回復や治療の成功率向上に繋がっています。


幹細胞を用いた疾患の治療
The Curable Diseases by Stem Cell
科学と医学の発達により平均寿命は延びたものの、高い生活の質を享受し、楽に暮らせる健康寿命はそれに及びません。多くの人々が老化による疾病と障害で身体的、精神的に苦しめられています。
現代では長く生きることより重要なのがまさに
「健康的に年を取る(Well Aging) 」ことです。
この問題を解決する鍵がまさに幹細胞です。
幹細胞は脳、皮膚、軟骨、骨、神経細胞、筋肉細胞、免疫細胞など様々に分化し、身体組織として育つ能力を持つ微分化細胞です。自ら複製する能力と、必要な場合には組織細胞に分化する能力を持ち、脊椎損傷や臓器損傷、肺疾患、関節炎、糖尿病、心臓病、パーキンソン病、アルツハイマー病、ルーゲーリック病などの多くの疾患と難病を治療することができます。
非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)と培養細胞の比較
- 非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)と培養細胞の一番の違いは、非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)は患者様から採取した幹細胞とすぐ治療する部位に注入することにより安全で効能効果が顕著に現れます。
しかし、培養細胞は4−6 週間かけて細胞を培養する為に、その間、細胞が汚染したり細胞の性質が変わりどんなに細胞を増やしても、生きてる細胞と死んでいる細胞が混じり合っている為に、安全性と効能効果に疑問が残ります。
2.非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)には幹細胞のみならずグラフ図の雑多な細胞集団が含まれているので、臨床的には細胞の特性を生かし血管を再生し、炎症作用を軽減し、体の組織を修復する作用があり多くの疾患の臨床効果に良い効果を与えています。

- 非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)と比較して培養細胞は、手作業の工程を多く含む、開放型かつ人手を要する処理工程のため、汚染や作業者技術の差、細胞の取り違えなどのリスクがあります。 また、作業者(特に細胞培養士)は日本再生医療学会の認定が必要で2日間の講習と筆記・実技試験合格が必須です。
- 非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)は採取された全ての再生細胞をそのままリアルタイムで患者様に投与する為、細胞が持つ特性を損なうことなく全ての工程を数時間で終えることができます。
- 逆に培養細胞は脂肪組織に存在する細胞に培養という操作を加えることで、細胞本来の性質や特性を人工的に改変し、培養時、開放型手作業の工程を多く含み汚染や取り違え等のリスクもあり、且つ、目標の細胞数に到達するまでに最長数週間を要します。
- 非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)で軟骨細胞に対して、同化囚子の促進と抑制による治療効果を持つことが確認されております。軟骨細胞に対して、同化因子を促進し、異化囚子を抑制することで、変形症膝関節症の治療効果を発揮することが確認されております。
- また、非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)に含まれるM2 マクロファージなどの異種細胞が、軟骨治療効果に寄与していることが立証されており、非培養細胞(フレッシュ幹細胞治療)に含まれるM2 マクロファージなどの異種細胞は、軟骨細胞に対する治療効果に貢献することができております。軟骨細胞保護サイトカインや成長因子の分泌を促進し、軟骨細胞の治療効果に寄与しています。